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五色沼の色と謎
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毘沙門沼は一目でその色の美しさに目を奪われます。五色沼の中で最大の沼です。観光客の皆さんはここを見ただけでも満足して帰られるようです。エメラルドグリーンに見えたときは最高ですね。
標高770m、水深は最も深いところで13mあります。透明度は浅く4〜5m、面積は約10万u。PH5程度(この5程度というデータは沼が大きいので平均値と思って良いでしょう)かなりの強酸性の沼です。
季節によっても天気によっても太陽の位置によっても色は変わります。色の元は沼の底に沈殿する珪酸アルミニウムの微粒子に太陽光が当たると光が散乱して、さまざまな色になるというのが基本的な原因です。ですから天気が悪いときれいには見えません。
しかしこれはあくまでもひとつの原因にすぎません。沼には水生植物が生息しており、これが水温の上昇とともに緑になってきますので、これに太陽光があたり、この光が水中の微粒子に当たると見る方向によっては赤くもなり青くもなります。太陽の角度によっては緑が強く出ますので、この毘沙門沼の色は何色とは簡単にいえません。「バスクリンを入れたみたい」という表現が適切です。もうひとつ沼には木や島が映ります。鏡になったときには美しさは格別です。磐梯山が映ると感動します。また紅葉や新緑が沼に映ればこれも水の色に反映してきます。
毘沙門沼の最西端にはウカミカマゴケが生息しています。水の中に黄色っぽいじゅうたんが見えます。このあたりは写真に撮りますと、さまざまな色を見ることができます。
毘沙門沼はるり沼を水源とする水流が流れてきますが、沼自体からも涌き水があるといわれています。
この沼の水は川を下って猪苗代湖へ流れます。
毘沙門沼は冬に凍結しますが、それは展望台から見えるところだけです。沼の西側は凍結しません。これは水温の高い水が涌き出ているためと思われます。 |
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